のりりんの京都日和

京都府在住ののりりんの徒然ブログ

2011-04-01から1ヶ月間の記事一覧

よいこの徒然草・第十五〜十七段

第十五段 どこであっても、しばらく旅をしていると目が覚めるような思いがします。 旅先をあっちこっちとみてまわって、田舎道や山里を歩けば、たくさんの新しい発見があるのです。そして、都に送る手紙に「あれやこれや、時間があるときにやっておくように…

よいこの徒然草・第十四段

歌はとてもおもしろいものです。身分の低い下賎な者や、山中に住む木こり、狩人のことも歌の題材にしたら趣深く、あんなに恐ろしいイノシシのことでも「うり坊のおやすみベッド」なんていってみればかわいいものでしょう。 最近の歌といえば、部分的にはうま…

よいこの徒然草・第十三段+α

一人明かりの下に書物を広げて、見知らぬ世界の人々を友とすることほど、心なごむことはありません。わたしの好きな本は『文選』の感動的なくだり、『白氏文集』『老子』『荘子』です。わが国の学者が書いたものでも、昔のものには感動させられることがたく…

名残の桜と音無の滝リターンズ

桜の追っかけは終盤にきて天候に恵まれず、ことしこそ行きたかった仁和寺も行けずじまいになってしまいました。 何となく消化不良気味だったので、今でもまだ桜が残ってそうなところに行っとこう♪ 今回もひとりでれっつごう☆ 向かったのは大原・三千院。 こ…

よいこの徒然草・第十二段

気心の合う人とじっくり語り合いたい、風流についても、世のはかなさについても、包み隠さず心おきなく話をしたい、そうすればきっと喜ばしい気持ちになれるだろうと思うのですが、実際にはそんな相手に巡り会うことはまずないので、相手と話を合わせなけれ…

よいこの徒然草・第十一段

十月ごろ、栗栖野というところを通り過ぎて、ある山里へと分け入ったときのことですが、遠くまで続く苔の細道を踏み分けながら歩いていくと、もの寂しげにたたずんでいる庵がありました。木の葉に埋れている樋からは雫が垂れる音がしますが、他に音はありま…

よいこの徒然草・第十段

住まいは理想通りの形であることが、それが現世の仮の宿だとしても、いいものです。 君子がのどかに住んでいるところは、差し込んでくる月の灯も、別格に見えてしみじみとしています。現代風でなく輝きがなくても、立木は長寿となり、手を加えてない庭の雑草…

よいこの徒然草・第八・九段

第八段 人の心を迷わすものといって、色欲に勝るものはありません。人の心なんてたわいないものです。 女の香りにしてもそれは本人のものではなく、ちょっと香を焚いたものだと分かっていても、いい香りのする女に出会うと、必ず男は胸がときめくものです。 …

よいこの徒然草・第七段

露のような人の命がもし永遠に続くとしたら、煙のような人の命がもし消え去ることなくこの世に留まるのが定めだとしたら、この世のおもしろみもきっと無くなってしまうでしょう。命は限りがあるからいいのです。 命あるものの中で、人間ほど長生きするものは…

よいこの徒然草・第六段

貴族だろうと平民だろうと、子はなさない方がいいのです。 さきの中書王も九条の太政大臣も花園の左大臣も、どなたも自らの血筋が絶えることを願っておられました。『大鏡』によれば、染殿の大臣も「子孫などない方がいいのですよ。逆にぐ〜たら息子ができた…

京紅枝垂桜

みなさんは「いかにも京都らしい桜」というとどんな桜を想像しますか? ソメイヨシノやサトザクラ、桜と一口に言ってもいろいろありますが、ボク個人的に京都らしい桜というと、可憐な紅枝垂桜を思い起こします。 ソメイヨシノが散り始めた桜戦線後半戦、き…

よいこの徒然草・第四段/第五段

第四段 常に来世に思いを馳せながら、御仏の道に精進するのが奥ゆかしい生き方です。 第五段 世に入れられない悲しみからよくよく考えもせずに急に思い立って出家したというのではなく、人知れず、門を閉じたまま、何に期待するということもなく日々を送って…

よいこの徒然草・第三段

何事にも卓越していようとも、色恋に酔えない男は、どこか間が抜けており、美しいのに底が抜けている杯みたいなものです。 夜露に濡れながら、あてどなくさまよって、親の忠告や世間の非難にもうわの空で効き目なく、あれこれと思い悩んで、あげくに幾番も独…

そうだ、東寺、いこう

ことしのJR東海「そうだ、京都、いこう」桜キャンペーンは東寺の不二桜。 東寺に参拝するたびにその優雅な枝垂桜の枝ぶりをみて、この桜が咲くころに参拝してみたいな〜と思っていた樹です。 しかし、東寺に参拝するのはここ最近桜といっても超早咲きの河津…

よいこの徒然草・第二段

いにしえの偉大な聖君の政治のあり方を忘れてしまい、民の苦しみや、国の乱れるさまに露とも気付かないで、まばゆい宝物に酔いしれては贅沢三昧な生活を送って自分は立派だと勘違いし、傍若無人に偉そうにふるまっているような者は、何とも最低で、どうしよ…

よいこの徒然草・第一段

それにしても、この世に生まれついては、こうありたいという望みのなんと多いことでしょう。 みかどの位につくことが何より一番ですが、これは畏れ多いことです。皇族の方々は先祖から子々孫々までみな尊くて、我々常人とは血筋が違います。となると摂政関白…

京洛の桜と醍醐の桜

待ちに待った京都の桜の満開宣言☆ ソメイヨシノはまだ咲き始めから五分咲き程度ですが、大好きな早咲き系の桜がみごろと各地から情報が続々。 24勤務明け、絶好の快晴の中、行けるだけ走り回ってまいりました。 いつものとおりヨメと京都駅で待ち合わせてれ…

新年度にあたり

この4月から、古典を詳しく読みたいと思い立ちました。 さしあたって、ウチに岩波文庫があるので『徒然草』を読もうと思います。 はてなダイアリーにくる前のブログのタイトルは「のりりんのよしなしごと」と徒然草から引用したものでした。 「ブログって現…