のりりんの京都日和

京都府在住ののりりんの徒然ブログ

やっと終わった

8月もあっという間に半ばに入ってもう立秋を過ぎてお盆。
暦の上ではもう秋ですね(^^;)
休日の天候に恵まれず、散策もおあずけ状態。
きょうも土砂降りの雨でした。

あっという間というともうひとつ、様々な物議をかもした東京オリンピックも終わってくれました。
ここまで一貫して開催に反対であったため、これまでひと言も話題にしませんでした。

ボクにとって、スポーツマンシップをひと言で表す言葉は「オール・フォー・ワン」。
通常は「ワン・フォー・オール」とのセットで使われる言葉です。
が、とかく「ワン・フォー・オール」ばかりが強調されるのが日本の社会。
「オール・フォー・ワン」をないがしろにし続けて日本は「今だけ・カネだけ・自分だけ」になってしまいました。
それはすなわち忘れ去られた「ワン」の逆襲。
自分ばかりが社会や会社、学校、などに貢献を強いられて滅私奉公させられて、自分が困ったときには誰も助けてくれない。
なら自分もたすけてやらないという世の中です。
だからこそ、真のスポーツマンシップは「オール・フォー・ワン」なのです。

コロナ禍の中でのオリンピックの開催はまさにそんなスポーツマンシップを忘れた社会の象徴と思えました。
オリンピックによって少しでもコロナの感染が拡大する可能性があるならやめるべきだと思いました。
オリンピックを原因として選手や関係者、開催地等の一般市民の一人でもコロナウィルスで苦しむようなことがあってはならない。
その一人のためにオリンピックをやめるのが「オール・フォー・ワン」のスポーツマンシップだと思います。

コロナ感染爆発第5波の危機の中、緊急事態宣言なんか出さないだろうと思ってましたがそれが出されたのには驚きましたが。
そんな中で政府や自治体(主に東京都)はオリンピックに費やす資金や人員を窮迫している市民に回そうともせずに、市民に不自由な生活ばかりを強要してロクに対策も取ろうとしない。
日本以外の選手が感染で出られなかったりしても、あろうことかそれを「有利」などと言い出す選手まで出て。
市民に不自由を強いる一方で感動を届けるだの何だの精神論ばかりで無理やり開催して、その中でコロナが蔓延していても言い逃れ責任逃ればかり繰り返し、本当の意味で安全安心なオリンピック開催の環境を作ろうともしない。
そうしたものをみせつけられて何が「感動」ですか。
感動なんてしろといわれてするもんじゃないでしょう。
特にボクは押しつけられるといっそう毛嫌いする天邪鬼ですw。

よって今回のオリンピック、競技に関しては自分からは一切情報を取得せず、TV等の中継も避け続けました。
どんなひどいもんをみせてくれるのかと興味もわきましたが、結局開会式も閉会式もまったく観ませんでした。
今後振り返りのダイジェスト的な番組もあるかもしれませんが、それも観る気はありません。

ホントはボクはオリンピックに限らずスポーツ観戦が大好きなのです。
過去のオリンピックでも様々な競技をみてきました。
1984年のロサンゼルス大会がボクが記憶に残る最初のオリンピックでした(1980年=当時8歳のモスクワ大会はボイコットだったので)。
カール・ルイスの活躍に胸躍らせ、体操で具志堅選手・森末選手を応援して。
アテネ大会のマラソン野口みずき選手の金メダルなんかは2時間余りの生中継を最初から最後までみてたのを覚えています。
しかし、いつのころからか、TV放送のスタジオトークや実況放送がうるさいと思い始めました。
スポンサーのついた選手の試合ばかりを選り好みして放送する民放テレビ局。
感動の押し売り。
北京、ロンドン、リオと、だんだんオリンピック競技をみなくなってきていたのは事実です。
今回まざまざとみせつけられたオリンピックというものの開催地の市民無視の商業イベントぶり。
スポンサーとして名を連ねたテレビ局や新聞社はジャーナリズムを語る資格なし。
将来開催されるオリンピックに対しても嫌悪感を拭い去ることはできないでしょう。
こんなことでスポーツの楽しさすばらしさを伝えることなど決してできません。

スポーツと選手に対するリスペクトを持ちながら無視するというのは精神的にも少なからず負担を感じていました。
職場で観戦したいという人もいたので、それはそれで特に反対の弁をぶったりはしませんでした。
それなりに結果だけは耳に入って来ますし、100%完全シャットアウトというわけにもいきませんでした。
やっと終わってくれてほっと一息…つく間もなくパラリンピックも待ち構えています。
スポーツマンシップを欠いたスポーツイベントに何の意味があるのでしょう?
そうしたイベントには決して賛同できませんし、みる気もわきません。

きょうふとテレビをつけたらNHKBSプレミアムで「アナザーストーリーズ」という番組がやっているのをみかけました。
(地上波と違ってNHK BSプレミアムはオリンピックの競技の中継も関連番組もないのでテレビをつける際は常にチャンネルを合わせていました。)
サッカーのマラドーナ選手、「神様」といわれた彼の奇跡の5人抜きゴールに弟ウーゴのアドバイスがあったという話。
たぶん再放送の番組でしょう。
天才の兄と比べてサッカー選手としては劣るものの、日本のJリーグに来て地道な努力を重ね、弱小チームを導き上位リーグへの「昇格請負人」と呼ばれるに至ったウーゴ。
ボク自身も愚弟なのでw、番組内のほんの一部で紹介された話でしたが、マラドーナ兄弟の逸話に心動かされました。
やっぱりボクはスポーツとその裏にある感動秘話が大好きなんだな~実感しました。
特に兄弟話には弱いです(^^;)

今後純粋にスポーツを楽しめる環境になったらまた楽しく観戦したいものです。