のりりんの京都日和

京都府在住ののりりんの徒然ブログ

雲出ずる神話の国・その2

とぅる~、とぅるっとぅっとぅっとぅ~♪
宍道湖西岸なぎさ公園に響く目覚まし音は持田香織まだスイミー」w。
まだ夜明け前の5時。
ダウンコートを着てても少し足元が寒い。
かなり冷え込んでる模様。
そんな中、まずクルマで堤防の上で撮影ポイントになりそうなところを下見。
クルマ1台分通れるくらいの道ですが、ところどころに待避所のような空き地があるので、そこにクルマを止めなおします。
湖岸にヨシが生えてますが、切れ目で湖面がみえるところがいいな♪
三脚立てて、しばし待機。
寒いです(^^;)
朝霧がうっすら湖面を覆います。
夜が明けてきて、明るくなってきました。
ん~、早起きは三文の得w。
少し東の空に雲がかかってますが、至福の朝焼け風景です☆

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霧の湖
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宍道湖の朝焼け

さて、みごとな朝焼けをみた後、出雲大社に参拝しようと思いますが、参拝は8時半からということで少し時間があります。
それまでに出雲大社の西側の海をみにいこう♪

稲佐の浜神在月がはじまる旧暦10月10日(今の暦で11月24日)に全国から集まる八百万の神々がここから迎え入れられるという浜です。
夏は海水浴場になる美しい砂浜に唐突に岩がそそり立っていて、鳥居と祠が乗っかってます。
この岩は「弁天島」という島だそうで、かつては海上にあったそうな。
快晴の青空と青い海、そして奇岩の祠、おもしろい風景ですね~☆

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稲佐の浜

続いて海岸線を北上すると日御碕神社という神社があります。
宮司の祖先神がこの神社の西の海上経島(ふみしま)でアマテラスのご神託を受けたことで社が造営されたといい、アマテラスを祀る「日沈宮」とスサノオを祀る「神の宮」が古くから尊崇を受けているそうです。
経島もしっかりみとかなくちゃ♪

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日御碕神社(日沈宮)
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経島

で、出雲大社
これまでに何度か参拝していますが、京都だけでなく全国で様々な神社を参拝している中でも特に好きな場所です。
ご祭神は国譲り神話で有名な大国主命、「大国さま」です。

ここに来ると神話と歴史のはざまの物語に思いを馳せます。
「国譲り」神話といったところで要するに征服されたということ。
征服された国の王を祀る神殿など、世界でもこんなところはそうそうありません。
征服された者はだいたい極悪人、鬼だ悪魔だと言われた挙句、その宮殿や街ごと跡形もなく破壊されることも珍しくありません。
そんな征服された王が神として巨大な神殿に祀られているのが出雲大社なのです。
しかも「雲太・和二・京三」という言葉が示す、日本一背の高い建物に祀られている。
雲太=出雲太郎すなわち出雲大社で一番、和二=大和二郎で東大寺の大仏殿が二番、京三=京都三郎で京都御所の紫宸殿は三番というわけです。
事実がどうかは別にして、三つの中で出雲大社が一番背が高いという言い伝えというか伝説というか、この言葉が流布していたのは事実です。
古代には96m(32丈)あったといわれており、どうやらそれが事実らしいことが発掘調査でみつかった柱の跡で判明しています。
つまり、信仰の対象として、奈良の東大寺=仏教よりも、日本神道の中心である天皇陛下のおわします京都御所よりも背が高い、強大であるということ。
では出雲大社が示す信仰とは何か?
これはもう「不幸にして敗れた者、死者への丁重な弔い、供養」しかありません。
不幸にして敗れた、亡くなった人を丁重に弔わないとタタリを起こす。
これを何としても鎮めること。
これこそ日本という国の最大最強の信仰(宗教)であることを出雲大社は示しています。
神道も仏教もその目的を達成すること、すなわちタタリを鎮めるための手段として用いられてきたにすぎません。
古代の大国主命、中世の崇徳院
この二柱のタタリ神を知ることが日本の歴史を知るのに欠かせない存在だと個人的に考えています。

さらに、「雲が出る」とかいて「出雲」。
雲が出たらどうなる?
お日さまが隠れちゃいます。
お日さまとはアマテラス。
アマテラスを覆い隠すのが出雲。
勝者であるはずが敗者に覆われる、と。
正統に対して傍流、亜流。
多数派に対して少数派。
判官贔屓で天邪鬼なボクにこれ以上ふさわしい場所はほかにないじゃないですか♪

拝殿にある柱の跡や大社造の社殿を眺め、ちょ~巨大な注連縄が実は外からの邪気を防ぐのではなく内側から出なくなる向きに取り付けられていること、本殿の中の大国主命が正面(南)ではなく西を向いていること、そして「二礼四拍手一礼」の奇異な作法で参拝することなど、どれをとっても興味深いことこの上ありません。
そんなこと考えながら参拝してる人、ほかにいるんでしょうか(^^;)

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日輪と出雲の社

お昼にはまだ時間があります。
もう1ヶ所くらい行っておきましょうか。
そういえば島根でお寺を参拝したことがなかったので、少し神話の世界からそれてみようw。
出雲大社の境内を抜けて山道を日本海側まで走ってって。
日本海沿いに風力発電の風車がみえます。
いい風景だ♪

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日本海沿いの風車のある風景

で、今度は山の方に南下していくと鍔淵寺というお寺があります。
駐車場から10分ほど渓谷に沿って歩いていくと山門、さらに石段を上ってお寺の参拝受付のある入り口。
さらに上って石段の上に本堂があります。
創建は推古二年(594年)といいますから極めて古いお寺ですね。
ご本尊は山の寺らしく観音さまと薬師さまだそうです。
松江出身の武蔵坊弁慶がこのお寺で修行したんだとか。
本堂も立派なものですが、入り口に戻ってお寺の受付の脇の道をまた上っていくとある蔵王が圧巻。
岸壁に埋め込まれたようなお堂に清流。
雨量が多いと滝のようにしたたるのが浮浪の滝だそうです。
…しかしけっこう石段・山道がキツい(^^;)

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鍔淵寺・蔵王

ここでちょうどお昼時。
出雲の市街に戻ってラーメンw。
かみあり製麺」で「えび味噌らーめん(チャーシュー味玉盛り合わせ付)」えびの風味香る濃厚な味噌スープに太平麺が食べ応えあり、チャーシュー・鶏チャーシューはミディアムレアで\(^▽^)/ウマウマ~☆
メニューに「蜆ラーメン」や「あさりラーメン」があってかなり迷いましたが、えび味噌が定番っぽかったのでチョイスしました。
次に出雲に来たら…って、次はいつになるんでしょうね(^^;)

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えび味噌らーめん・チャーシュー味玉盛り合わせ@かみあり製麺

つづく。