のりりんの京都日和

京都府在住ののりりんの徒然ブログ

高速無料はエコに逆行

noririn_06102009-09-08

【民主3大政策100人に聞きました(上)】高速無料化はエコに逆行、75%反対(msn産経)
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090907/plc0909072224010-n1.htm


…という意見。
確かにごもっともです。

しかし…

個人的に、昨今のエコロジー議論に対してものすごく懐疑的です
昨今のエコロジーの根本は「上手に資源を使う」というところのようですが、本来一番大切にすべきなのは「できるだけ資源を使わない」でなければおかしいと思うからです。
エコを重要視するなら有料にして高速を使いにくくするより、減税を受けられるエコカーに乗るより、まず自動車そのものを使わない。
そこに根本をおかなければ議論がおかしくなると思います。
ペットボトルのリサイクルも同じ。
使うのであれば洗ってリサイクルするに越したことはありませんが、まずは水筒などを使ってペットボトルそのものを使わない努力をすることが先決でしょう。
でないと結局「エコ」をうたってモノを売ろうとする企業の論理にハマってしまうことになります。
ペットボトルをむかしながらのビンにした場合、それを回収・洗浄して新たにジュースなどを詰める作業負担を製造する企業が負わなければいけませんが、ペットボトルなら空のペットボトルを自治体などのごみ処理に任せることができます。
そこに「エコ」という包装紙をかけて企業は負担を減らしている。
一方で自治体の負担は高まり、我々に税金という形でかえってくる。
それを是とするか否かも含めて「エコ」という言葉を考えなければいけません。

ただ、一方で先の選挙で「景気対策」を最重要課題として投票したならば、こういう企業負担を軽くしたり自動車などエコ製品を中心に販売を促進したり、企業の収益アップをはかるべきというのも一つの考え方です。
だとしたら、自動車にかかる税金などの負担が下がることも自動車を持ちやすくするので間接的に自動車販売を増やす策と考えられるのではないでしょうか?

要するに、高速無料をエコに反するという理由で反論を唱える人に、
だったらあなたはエコと景気問題とどっちが重要だと思いますか?
…とボクは言いたいわけです。
エコロジーと企業収益は本来相反するものでなければおかしい


ボクの高速無料化論の発端は2つの考え方によるものです。
ひとつは、自動車諸税の一般財源に対する考えで、本来目的税として道路建設などに当てられるべき自動車諸税をほかの用途に使うことが許せない。
余っている、税金を使い切るほど整備すべき道路がないというなら暫定税率を本来のものに戻すべきだし、未整備の高速の建設費もそこから充当すべきだ、というものです。
かつての自公政権のように暫定税率を維持するならなおさらです。

もう一点は、そもそも高速道路というものは建設費の償還が終わったらほっといても無料になるものであるという原点です。
それを料金プール制とかいって利用の多い東名・名神などで集めた金を東北・北海道だの九州だのと利用者の少ない道路建設に使うのは詐欺行為だと思います。
高速を1本の道路だといって料金プール制が認められるのであれば高速も一般道もあわせて1本の道路とみなすことだって可能です。
この場合に限って受益者負担を持ち出すのは明らかなダブルスタンダードで道理が通りません。

もともとなくなる予定だった道路公団を民営化したのもおかしな話ですし、実際なくなる段になって従業員の雇用などという話を持ち出すのも奇妙な話です。
こういうことをいう人は「高速はいずれ無料になるけど自分が退職した(この世からいなくなった)後の話で自分とは関係ない」とタカをくくってた人なんだろうと思います。
いや、そうなりたくないから無料化は延々先延ばしにされ、結局永久に高速は有料のままにされようとしていたのだと思います。

将来無料になるといっておきながら永久に有料。
そんな詐欺行為は決して許してはいけないと思います。
どこかで歯止めをかけなければいけない。
民主党政権にはその歯止めを期待しています。