のりりんの京都日和

京都府在住ののりりんの徒然ブログ

京都の涼の風景

先日は三重・名張まで足を延ばして涼の風景を探しに行きました。
じゃあ京都は?

京の涼の風景というと、まず最初に鴨川の流れを思い浮かべます。
平安京建都以来、水害対策も兼ねて京都の河川には手が加えられ、そこから水運や農業用に多くの堀や水路が伸びていきます。
夏の暑さが厳しいすり鉢のような地形もあって、社寺や貴族の邸宅、庭園には人口の池や遣り水が設けられ、そんな豊富な水をうまく使って涼をとってきました。
池泉回遊式庭園や夏の風物詩でもある川床が代表的な例でしょう。
1000年かけて培われた涼をとるための工夫があります。
京の都は水の都でもあるのですね。

でも、そうした人工の水の風景ではなく自然の渓谷・滝というと、やはり街中から少し離れなければ見当たりません。
ボク的に京都で滝といってまず思い起こすのは大原の里の音無の滝
梅雨の中休みという感じの快晴の夜勤明け、ちょっと久しぶりに大原まで足を延ばしてみました♪

コロナ禍のおかげで(?)観光客もほとんどみかけない朝の大原。
滝は後回しにして、まずは大原の代表的スポットといえる三千院
滝を撮影するために三脚を持ってきましたが、三千院境内では使えないので受け付けで預かっていただいて。
9時の開門時間に合わせて入ったら完全に貸し切り状態☆
こんなのはじめてだ~w。
有清園聚碧園、緑深い池の庭園をのんびり眺めて。
庭園の脇にあるつくばいや呂川・律川や遣り水の水の音が涼しげです♪
往生極楽院阿弥陀さまと両脇の菩薩さまにご挨拶。
ちなみに境内には「国宝 往生極楽院」と記されていますが、建造物としては国宝ではなく重要文化財で、中の阿弥陀三尊坐像が国宝に指定されています。
個人的に京都でも特に好きな仏像のひとつです。
わらべ地蔵さんににもご挨拶して境内の奥に進みます。
さつきの時期には少し遅れて、あじさいの旬にはまだ少し早い。
それでもそれぞれ少し咲いてるのをみることができてラッキーでした♪
そんな中で、ほんのり紫がかった白色の小さな花がたくさん咲いてます。
通りがかった係員の女性にたずねると「大原菊」というそうな。
桜としゃくなげの春、そしてあじさいの季節にもここを訪れたことがありますが、その間の季節にはこんな花が咲くんですね☆

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大原菊の群生

三千院をあとにして、来迎院へ。
音無の滝は来迎院の前の山道をさらに上った先にあります。
まずは参拝、もちろんほかに参拝客はいませんw。
お堂の前の庭のさつきの植え込みは残念ながら緑一色で花はもう咲いていません。
堂内の小さめながら美しい薬師如来さま

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来迎院

ひと通り参拝して音無の滝へ。
来迎院から律川のせせらぎにそって15分ほど山道を歩くとあります。
来迎院を開いた良忍上人はじめ多くの僧侶がこの滝に向かって声明の練習をしたそうです。
初めは声明の声が滝の音に消されて聞こえなかったのが稽古を重ねるうちに滝の音と声明の声が和し、ついには滝の音が消えて声明の声のみが朗々と聞こえるようになったということから「音無の滝」と呼ばれるようになったとか。
上の部分で2つに分かれて広がった滝の水が一番下でまた1つに合流しているようにみえます。
思い起こす「瀬をはやみ 岩にせかるる滝川の われても末に あはむとぞ思う」(崇徳院)の句。
この滝がモデルなんじゃないだろうかとさえ思いますが、さすがに平安時代も同じ姿だったかどうかはわかりませんw。

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音無の滝
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音無の滝(2)

赤目の滝とはまた違った風情を感じる京の滝。
幾重にも折り重なる絹糸のようですね☆

あまりにもいい天気で、大原のほかの寺院にも参拝しようかとも思いましたが、さすがに夜勤明けでここらでエネルギー切れw。
帰りは北白川まで戻って、一乗寺ラーメンストリートから少し離れた叡山電鉄修学院駅前の「らぁ麺すぐる」で「醤油らぁ麺・チャーシュー増し(別盛り)」濃い口菱油味のスープにつるつるもちもちの中太麺、少し炙ったチャーシューも\(^▽^)/コリャウマウマ~☆

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醤油らぁ麺・チャーシュー増し(別盛り)@らぁ麺すぐる

本格的な夏を前に、涼を感じる風景を求めて滝を続けて二件。
ほかにもいろいろあると思いますが、そろそろ花しょうぶやあじさいがみごろになりそうです。
次の休みもピーカンじゃなくてもいいから雨が降らなければおでかけしたいですね♪