のりりんの京都日和

京都府在住ののりりんの徒然ブログ

春色を求める旅・その5(春色爛漫)

明けて29日。
現存十二天守閣のひとつ・高知城がめあての今回の旅でしたが、もし高知を訪れる機会が今後ないとしたら、どうしてもみておきたいと思ったのが仁淀川の清流です。
仁淀ブルー」と呼ばれる日本一の清流、ぜひともこの眼でみてみたい!
そう思って3日間で晴れ・雨・晴れという天気予報、そのあとの30日はお仕事という状況の中、少しムリして29日まで滞在を伸ばしました。

朝のうち少し小雨が残る中、仁淀川町へ。
高知市街からおよそ1時間半の道のり。
晴れわたるまで少しクルマで待機しよう…と思いましたが、道すがら「ひょうたん桜こちら」みたいな案内表示が出ているのをみかけました。
この地域の一本桜かな?
咲いてるのかどうかもわからないけど、せっかくだから行ってみよう♪
カーナビにもスマホのグーグルマップにも道が出てこない林道をしばらく走ると…
なんじゃこりゃ~!?
たくさんの桜で山が彩られている光景!
しかも桜は満開!
その根元には菜の花の黄色!
まさに春爛漫の景色が広がっています🌸
その中にひときわ古いひょうたん桜という樹があるということらしい。
てっきり1本だけぽつんとあるんだと思ってました(^▽^;)
…菜の花の中に咲いてる一番目立つ桜の樹がひょうたん桜じゃないんですねw。

里山の春風景
山間に桜色
これぞ春!の景色

満開の桜を眺めつつ、案内表示のまま探すとひょうたん桜がありました🌸
エドヒガン桜の古木のようです。
周辺にはすでに多くのカメラマンも待機してますね(^^;)
「ひょうたん桜」という名は枝ぶりや樹の面影がひょうたんなのではなく、つぼみの形がひょうたんに似てるからその名があるそうです。
これだけ咲いちゃってると確認しづらいなぁw。

ひょうたん桜
ひょうたん桜(幹の注連縄)
ひょうたん桜、満開🌸

向かいの山々を背景に、とにかく素晴らしい風景はまさに日本の絶景☆
3月初旬の桜の開花予想で満開の桜を期待して高知に来たのに予想に反して開花が進んでおらず、少々残念な思いをしていました。
それも一期一会と割り切っていましたが、ここまで咲いてるのをみることができるとは、予想だにしていませんでした。
ことしの桜シーズン、もうこれだけでも大満足🌸
桜はソメイヨシノだけじゃない。
その開花情報に右往左往するのではなく、その時その場で出会える桜を大切にしたい。
今回の旅で特に感じたことです(^^)

さくら
里山とさくらの風景

いつまでも眺めていたいと思う春風景ですが、先に進みましょう。
ひょうたん桜のある山を下りると仁淀川の渓流。
そのまま川沿いを上流方面へ。

長屋の沈下橋

仁淀川の渓谷を楽しむスポットはいくつかありますが、ガイドにある「水晶淵」というのが名前的にイイ感じなのでw、ソコを目指してみよう♪
進んでいくと安井渓谷という仁淀川の支流の渓流へとつながります。
その先にあるのが水晶淵。
途中れいくつかポイントがあるので、狭い道ですが場所を選んでクルマを停めて撮影しながら進みます。

喜助淵の清流
つつじが彩るみかえりの滝

すると「宝来荘」という食事処兼宿泊施設があります。
ドライブインのように駐車スペースがあるので休憩がてら立ち寄ると、ここにも川沿いの遊歩道が整備されているというので行ってみましょう♪

川底がみえる清流
豪快な流水
乙女河原

この先ずっと歩いていくと水晶淵があるらしいのですが遊歩道が途切れてしまったので引き返して、再度クルマで遡上していくと公園化された「もみじ谷」と呼ばれる一角が。
ここにも駐車場があるので散策再開。
「もみじ」といってもこの時期まだ新緑の葉の芽すら出ていませんね(^^;)
背龍の滝」から砂防ダムの間のあたりが水晶淵。
写真はできる限りシャッタースピードを遅くして、本来なら三脚を立てて撮るのがいいんでしょうけど、三脚なんて持ち歩きながら渓流沿いを歩くなんて大変なのと、そもそも持ってるカメラのレンズがあまり絞りを絞れないので(絞り切りでF22)それほどシャッタースピードを長くできない(^^;)
NDフィルターがいるな、こりゃw。
PLフィルターがあったらどう写るのかもちょっと試してみたくなります。
というわけで、手持ちで連写「ヘタな鉄砲」状態。
ブレる可能性が高いからどうしてもというポイントでは流水っぽい雰囲気が薄れても通常撮影で保険をかけて、とw。

美しい渓谷風景
背龍の滝
水晶淵
川底がみえる清流
砂防ダム

仁淀川の清流の青さの理由。
仁淀川水系は、国土交通省が発表する一級河川の水質調査で認定されている、日本で最も美しい水。
一般的に、不純物の少ない透明な水は光の波長が長い他の色を吸収してしまい、波長が短い青い光を反射するので青く見えます。
加えて、仁淀川周辺に多い「緑色片岩」という青緑色の石。
川沿いに落っこちてる石をみると乾いているので薄い青緑色ですが、水に濡れるとその色合いを増します。
京都・東寺の塔頭観智院の石庭にこの石が使われてて雨が降ると青色になるという話を聞いたのを思い出しました(今は白い石庭です)。
それが透明な川水で透けてみえるので青が増す、と。
落っこちてる石を拾って持って帰ったら、メダカとかを飼っててアクアテラリウムに興味がある友達が喜ぶかなぁ?(^▽^;)

どこまでも清らかな清流を楽しんでたらもうお昼時。
さらに奥に進もうかと思いましたが、このあたりで引き返そう。
さっきの宝来荘で「あまごの山賊焼き定食」山椒の利いた田舎味噌を使った焼き魚をアタマの上の部分から思いっきりガブッと\(^▽^)/ウマウマ~☆
…これで今回の旅でもうラーメンを食べる機会はなさそうです(^^;)

あまごの山賊焼き定食@宝来荘
あまご!(ちょっとピンボケw)

帰り道に名残惜しんでここまでスルーしてきた景色をもう少し(^^;)

余能橋
吊り橋の上から

このまままた高知市街に戻ろうかとも思ったんですが、来るときに気になってた桜並木もその咲き具合にどうしてもスルーできなくって。

仁淀川ふれあい公園付近の風景
オートキャンプ場の桜並木

さぁ、帰ろう…と思ったけど、あまご定食を食べた宝来荘の店主さんの言葉を思い出しました。
桜もキレイだけど花桃もいいですよ」って。
確かに川沿いなどそこかしこに紅白の花桃がキレイに咲いてるのをここまでみてきましたが、クルマを停める場所も少なくスルーしてきました(^^;)
やっぱりここは悔いを残しちゃいけない!
久喜の花桃って案内表示をみつけた!行ってみよう!
相変わらず行き違うのも大変なクルマ1.2台分くらいの幅の林道を抜けると…
うひょ~!なんじゃこりゃ~!な風景🌺
今回の旅、特に最終日のきょう、何度こんな奇声をあげたことか(^▽^;)

花桃とさくらで彩られる里山
さくらと桃とこいのぼり
花桃爛漫
花桃

朝、ひょうたん桜を撮影してた時にお会いした大阪から来たというカメラマンさんとここでまたばったり出くわしました。
仁淀ブルーをみるために来たのに桜に花桃のこの咲き具合に出会えたのは何よりうれしい☆
これから高知市街に戻ると言ったら「市内で宿泊ですか?」とおっしゃるので「いえ、あしたすぐ仕事ですw」。
なんて会話を交わして仁淀川をあとにしました。

というわけで、また高知市街地に戻ってきました。
最後に夕食を…と思ったんだけど、到着したのが16時過ぎ。
まだお店が開く時間じゃないなぁ…
最後にラーメン…ではなく、藁で焼いたできたてのカツオのタタキが食べたかったのに…
…と思ったら、お昼から夜まで開いてるお店があるそうな。
行ってみたらひろめ市場という観光施設で、お土産物のほか高知の有名飲食店が軒を連ねるフードコートみたいな場所。
これから京都まで5時間くらいクルマで走っていかなきゃいけないから早めの夕食を…と思って「カツオのタタキ丼」を注文しようと思ったら売り切れだって(--;)
それでもとにかくカツオのタタキが食べたいので丼ではなく単品で♪
出してもらうのを待ってると…

藁焼き実演
藁焼き実演

こんなものがみられるとはまたまた想定外(^^;)
もちろんタタキは最高に旨かった☆

できたてカツオのタタキ(塩)@明神丸・ひろめ市場店

お城に社寺にさくらや花桃、それに清流。
ラーメンだけでない高知のおいしい品々。
めいっぱい満喫できました。
二度と訪れることができないかもしれない高知で、仮にまた訪れたとしても二度とみることができないかもしれないすばらしいモノをたくさんみることができました☆
ムリしてでも2泊して本当に良かった♪
もう思い残すことはありません。
さあ今度こそ帰ろう。
最後の1日でとびっきりの春色を満喫できました🌸
5時間余りの長い帰り道も、この3日間のことを思い起こすだけで退屈することはないでしょう。
さらば土佐・高知。
もう二度と来ることはないかもしれないと何度も言ってますが、また訪れたい。
満喫したといっても室戸や四万十など、まだまだ行きたい場所があるんです。
またいろんなものに出会える旅をしたい。
夕暮れ時の美しい夕陽を眺めながら高知をあとにしたのでありました。

(了)