のりりんの京都日和

京都府在住ののりりんの徒然ブログ

よいこの徒然草・第三十五段〜第三十七段

第三十五段
字の下手な人が、それに遠慮することなく手紙を書き散らすのは良いことです。しかし、それをみっともないとして、他人に書かせるのであれば、それは嫌味なことです。

第三十六段
「ある女性のもとへしばらく訪れることがなかったせいで、どんなに私を怨んでいるだろうかと、自分の甲斐性のなさを痛感して言い訳の一つも浮かばなくなってしまっていたところに、女性の方から『手伝いをしてくれる人がいますか?一人こちらによこして欲しいのですが』などと連絡をしてくれたなら、思いがけずありがたいことです。そんな気立ての女性が最高ですね」と人が言うのも、確かにもっともなことですね。


第三十七段
普段何の隔てもないくらい打ち解けあっている女性が、ふとある時こちらに遠慮をして、何やら改まった様子で他人行儀にしている姿を「何を今さら、水臭いことを」という人もいるでしょうが、こういった礼儀を知る人こそが実に真面目で、優れた人物であると思います。
その一方で、あまり親しくない人であっても、向こうから打ち解けて話しかけて来たならば、それもまた心ひかれるに違いありません。