のりりんの京都日和

京都府在住ののりりんの徒然ブログ

湖国の紅葉

15日から延期していた旅行に行く予定です。
散々迷って、うどん県・香川に行ってきます♪

…が、その前に。
ことしの秋は湖国・滋賀の紅葉を堪能すると決めていました。
そろそろ各地みごろになってきた☆
紅葉は待ってくれないので、旅行の前に行けるだけ行っとこう♪

今回は湖南三山
湖南三山は、滋賀・湖南市にある3つの寺院の総称で、平成16年に石部町甲西町が合併して湖南市が発足したのを機にそう呼ばれるようになりました。
いずれも奈良時代に建立された天台宗の古刹です。
何年か前に参拝したことがありますが、紅葉シーズンにぜひ参拝してみたいと思っていました。
三山すべてに国宝建造物もあるので、紅葉も建造物もじっくりみてみたい♪
前回参拝したときの逆ルートにしてみよう。

ということで、まず向かったのは常楽寺
前回三山でここを午後に参拝して、国宝の本堂も三重塔もものすごい逆光になったのを覚えています。
だから朝一番に参拝しようと考えました。
朝9時の開門と同時に入ると、ちょうど日が射して荘厳な堂宇を照らしています。
参拝客はボクも含めてほんの数人。
そして美しい紅葉。
ネット上の情報では紅葉は色づきはじめとありましたがなんのなんの、立派にみごろです。
これは期待以上だ~☆
前回は紅葉シーズンではなかったので堂内の参拝もできませんでしたが、今回は参拝できます。
ご本尊は千手観音さまだそうですがこれは秘仏
固く閉ざされた厨子の左右に二十八部衆の仏像がみごとです。
石段を上って三重塔へ。
三重塔の脇から西国三十三所石仏めぐりの散策道があります。
…前に来た時こんなのあったっけ?
歩いていくとなじみのお寺の名が刻まれた石仏があります。
実際の三十三所の仏さまとは形が違うようですね(^^;)
本堂裏の山をぐるっと回る道で境内を俯瞰できます。
ここにも紅葉がたくさんありますが、最近整備されたような雰囲気。
どうだんつつじも植えられて、こちらも鮮やかに色づいていました。
湖南三山と呼ばれるようになる前は基本非公開だったという常楽寺、これからさらに紅葉の名所としてにぎわいを増すかもしれませんね☆

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常楽寺本堂
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紅葉
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常楽寺三重塔と紅葉を俯瞰

続いて、長寿寺
常楽寺から1kmあまりのところにあります。
常楽寺が「西寺(にしでら)」と呼ばれるのに対して長寿寺は「東寺(ひがしでら)」と呼ばれるそうです。
少し谷あいの地にあるので最初から日当たりのことは気にせずに参拝。
山門から本堂までの参道にいろんな置物があるのが楽しいお寺ですが、その参道の日当たりのよい場所にひときわ色づきのいい紅葉☆
国宝の本堂は檜皮葺の屋根の曲線が美しく荘厳、ですがやっぱり日陰ですね(^^;)
初夏の新緑シーズンなんかに来たらいい具合に日が当たるのかな?
ご本尊は子安地蔵さまですがこれまた秘仏
左右に大きめのお釈迦さまと阿弥陀さまがおられます。
お地蔵さまもみてみたい☆
本堂に向かって右奥の小さなお堂にも阿弥陀さまがおられます。
本堂のものより大きい丈六の仏像、定朝様の穏やかな表情の仏さまは平安末期のものの特徴ですが、製作時期ははっきりしないそうです。
その脇に三重塔の写真が展示されています。
係の人にうかがうと、近江八幡摠見寺の三重塔の写真とのこと。
長寿寺の本堂に向かって左の鎮守社・白山神社のさらに左側の高台にかつて三重塔が建っていたそうです。
それを織田信長安土城建造の際、城内の摠見寺に移築したのだそうです。
近江八幡の神社仏閣も今後散策したいと思っているのでこれは確認したいですね☆

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長寿寺本堂
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長寿寺参道の紅葉

3つ目に善水寺
前の2つとは少し離れた場所にあります。
奈良時代元明天皇の御代に創建されたという古刹です。
伝教大師最澄延暦寺建立のための用材を探して甲賀を訪れた際、材木を運ぼうとしても日照り続きで付近を流れる横田川(野洲川)の河水が乏しく思うように運べなかったといいます。
そのため雨ごいをしていたところ、一筋の光が目に射し込み、その光に誘われるまま進むとこの寺にたどり着き、池の中から薬師仏をみつけました。
この薬師さまを本尊に雨ごいを続けたところ大雨が一昼夜続いて無事材木を運ぶことができたそうな。めでたしめでたし。
さらに、桓武天皇が病を患った際、伝教大師が薬師さまがみつかった池の水を祈祷し天皇に献上するとたちどころに平癒されたことから「善水寺」の寺号を賜ったそうです。
そんな霊験あらたかな池は国宝の本堂の脇の庭園として今も水をたたえています。
個人的に、三山で一番好きなお寺です。
そして、前に参拝した甲賀のお寺とのつながりまで知ることができてとってもうれしいです♪
ご本尊の薬師さまは秘仏ですが、厨子の両脇の四天王・十二神将像など多くの仏像をみることができます。
堂内に大きな金剛力士像があるのも特徴的ですね。
昭和28年の大雨でもともとあった仁王門が流されてしまったそうです。
紅葉はというと、こちらもちょうどみごろ☆
さざんかやどうだんつつじもキレイです。

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善水寺本堂
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錦秋の彩り

三山三様、いずれもみごとな紅葉をみることができました♪
三山を周ってちょうどお昼時。
昼食は湖南市街にある「麺屋昊鶏(そらどり)」で「昊鶏魚介麺(炙りチャーシュー増し)」超濃厚鶏白湯スープに魚介味を加えたクリーミーなスープに香ばしい炙りチャーシューが\(^▽^)/コリャウマ~☆
トッピングに青ネギではなく玉ねぎってのもおもしろいですね♪

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昊鶏魚介麺・炙りチャーシュー増し@麺屋昊鶏

とりあえずきょうの目的は達成しましたが、まだ時間にも余裕があるのでもう少し散策を続けましょう。
湖南から栗東市に入って安養寺
ネット上で紅葉スポットとして紹介されていて知った場所です。
奈良時代聖武天皇の御代に良弁僧正が開いたという古刹ですが、弘法大師によって真言宗に改宗したそうです。
参道の紅葉はまだ色づきはじめという感じですね。
参拝は自由ですが、庭園拝観や四国八十八カ所巡りをする際には志納が必要とのこと。
…だれもいないや(^^;)
寺務所で志納料をと思っても、そもそも寺務所がどこかよくわからん。
あ、志納箱発見☆
ここにいれればいいのかな?
というわけで、まずは四国八十八カ所巡り。
朝に常楽寺西国三十三所巡りして、ご利益いっぱいですねw。
ほの暗い森の中、ひとつひとつ石像があるのを巡ります。
基本は各寺のご本尊仏と弘法大師が並んだ石像ですが、たまに大きめのご本尊仏がありますね。なんでだろ?
元の四国八十八カ所を巡ったことがあれば理由がわかるのかもしれませんが(^^;)
八十八全部巡ったら最後にたくさんの仏さまの石像が迎えてくれました☆
続いて庭園。
さつきのまぁるい植え込みが特徴的で、その庭園の中に紅一点、どうだんつつじの植え込みがあって彩りを添えています。
さぁ帰ろうと思ったところにご住職らしきお坊さん(けっこうお若い)。
志納料を志納箱に入れて誰にも告げずに参拝した点お伝えしてお寺をあとにしました。

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安養寺薬師堂
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安養寺四国八十八カ所巡り(大日如来
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安養寺庭園

このあたりで朝から快晴だった空も少し雲が出てきました。
やっぱり紅葉は日差しを浴びているのをみるのが好きなので、ここらで撤収帰宅することにしました。

15日から香川に旅行。
20年ぶりくらいになる四国旅行は丸亀城高松城址を中心に考えていますが、最後に安養寺で四国八十八カ所巡りをしたのも何かの縁かもしれません。
うまく周れるかわかりませんが、四国八十八カ所の寺院も参拝できたらな~と思うのでした☆