のりりんの京都日和

京都府在住ののりりんの徒然ブログ

甲賀探訪

滋賀県の国宝建造物撮影がひと段落。
それでもことしは湖国・滋賀をメインに散策すると決めています。
お次は紅葉の名所をとことん調べよう☆

有名どころはこれまでに行ったことがあります。
比叡山三井寺石山寺湖東三山永源寺…これだけでもけっこう多いですね~。
ほかにはどこかあるのかな?
全国の紅葉の情報を紹介してくれるサイトがいくつかありますが、そこに挙がってるもので知らない場所は…という具合に、滋賀県の紅葉スポット、特に神社仏閣の名所をメインに網羅しちゃおう♪
改めて調べるとまだまだ行ったことのない神社仏閣たくさんありますね~。

で、夜勤明けのきょう。
翌日の休日よりこっちの方が天気がよさそうなので、多少ムリしても行っちゃいましょう♪
キツかったら早めに退散したらいいやw。

向かったのは琵琶湖からは少し離れた甲賀市
平成の大合併甲賀郡から市になったのが2004年。
忍者の里として知られているだけでなく、三重・京都と隣接して東海道が東西に通る交通の要衝。
聖武天皇の時に造営された紫香楽宮があって陶磁器も有名な信楽町甲賀市に属します。
そんな甲賀市で紅葉の名所と名高い(らしい)のが広徳寺
伝教大師最澄延暦寺建立の際に用材を求めてここを訪れると、山頂に光明輝き紫色の雲がたなびくのを見て頂上に登っところ、丈余の岩に稲妻が発し、その中に大青面金剛の霊姿を感得したので、像を自作して祀ったのがこのお寺のはじまりとされています。
延暦寺より前のとっても古いお寺ですが、お堂は2013年に火災で焼失して2017年に再建されたものです。
ご本尊も通常はみることができないようですね。
それでもお寺周辺は紅葉に覆われていて、色づくと山全体が真っ赤に染まるとのことです…が、まだ五分も紅葉してませんでした。
内陸部でしかも山の上なので色づきも早いかな~と思ったんですが(^^;)
それでも一部でいい色づきのものもあるし、イチョウもキレイに色づいてるので十分楽しめました♪
展望台からの眺めもすばらしい☆

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庚申山広徳寺
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紅葉・イチョウとさざんかのコラボ
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展望台からの眺め

広徳寺へは国道307号線から信楽高原鉄道の踏切りをこえて細い山道を上っていくんですが、せっかくだから下りた時にでも信楽高原鉄道を撮ってみよう。
都合よく走ってきてくれるかな?
ささっとスマホで確認したら1時間に1本程度しか走ってないみたいだけどw、15分くらい待てば来るみたい♪

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信楽高原鉄道

ちょっと正面すぎたかな?
まだまだ撮り鉄ビギナーです(^^;)

ここらでお昼。
甲賀市から少し湖南市に入って「麺屋蒼空豚(そらとん)」で「三重の醤油麺(炙りチャーシュー増し)」濃い口たまり醤油のスッキリしたスープに極細麵がするする、炙りチャーシューも香り高くて\(^▽^)/ウマウマ~☆

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三重の醤油麺・炙りチャーシュー増し@麺屋蒼空豚(そらとん)

お次はお店から国道1号線を東に向かって大池寺
こちらは一度参拝したことがありますが、紅葉シーズンではなかったので、紅葉が色づく時期に参拝したいと思ってたお寺です。
このお寺も天平年間に行基菩薩がこの地を訪れた際、日照りに悩む農民のため、灌漑用水として「心」という字の形に4つの池を掘り、その中央に寺を建立したのがはじまりとされる古刹ですが、戦国時代に兵火で境内すべてが焼失してしまったそうです。
その後江戸期に入って禅宗のお寺として再興され現在に至っています。
堂宇の周り全部といっていいくらい庭園が整備されていますが、何といっても小掘遠州の作庭という枯山水庭園「蓬莱庭園」がみごと。
大蛇のようにうねるさつきの大刈り込み、バックに紅葉の樹が…こちらもまだ色づきはじめ~五分程度の色づきですね(^^;)
境内全体でも五分といった色づきです。
庭園が美しいので十分みごたえがあります☆

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大池寺、入り口の庭園
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大池寺蓬莱庭園

で、本堂内のご本尊のお釈迦さまを参拝。
行基菩薩が一彫りごとに三拝したという「一刀三礼の釈迦」という丈六の坐像ですが、それほど古いもののようにみえませんね。
興福寺中金堂の仏さまみたいに修復されたのかな?
小さな堂内でみる丈六の仏像は迫力を感じます。
…ん?
お堂の隅に「甲賀三大仏」ってチラシが置いてある。
なになに、大池寺のお釈迦さまのほかに2カ所、それぞれ丈六の薬師さまと阿弥陀さまが祀られてるとな?
ここまで2カ所で紅葉は楽しめたので、この三大仏の残る2つもみにいこう☆
いずれも参拝したことがないお寺だし、次にいつ来れるかもわからないしw。

薬師如来坐像を安置するのは櫟野寺(らくやじ)。
お堂はコンクリート造りの真新しい建物で、宝物殿と直結しています。
境内に紅葉の樹もたくさんありますね☆
どうやらご本尊は薬師さまではなく観音さま(十六面観音座像)とのこと。
秘仏ですが、ちょうどご開帳中らしいのでこれは参拝せねばなりますまい♪
受付を済ませて堂内へ。
まずは薬師さま。
元々は末寺のご本尊だったものだそうで、平安後期の定朝様の丈六仏。
やわらかい表情に金箔の剥落が時代を感じさせます。
で、おとなりに秘仏の観音さま。
広徳寺と同じように、伝教大師延暦寺建立のための用材を求めてこの地を訪れた際に、櫟(いちい)の巨木に霊夢を感じ一刀三礼のもと立木に刻まれたと伝わるもので、我が国最大の坐仏の観音さまだそうです。
(ちなみに立像では長谷寺の観音さまが最大。)
宝物殿にはほかにもたくさん仏像があり、みごたえがあります。
少し目がつりあがった感じのお顔立ちが甲賀流なんだとか。

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櫟野寺

陽が傾いてきてしまいました。急ぎましょう。
3つめの十楽寺
こちらのお寺は仏さまを安置するお堂だけがあるという感じの小さなお寺です。
が、堂内にはど~んと大きな丈六の阿弥陀如来さま。
元は天台宗のお寺でしたが、戦国時代の兵火で焼失してしまったそうです。
その際ご本尊の等身大ほどの大きさの阿弥陀さまは地元住民の手で難を逃れたそうです。
その後江戸期に入って再興された際に丈六の大きな阿弥陀さまが安置され、大小2つの阿弥陀さまをご本尊として祀る「二尊院」として知恩院直轄末寺の念仏道場になったそうです。
小さなお堂の中にはほかにも様々な仏像が安置されています。
中でも摩耶夫人(まやぶにん)立像は脇から釈迦如来が生まれている最中の様子を象ったもので、法隆寺とここにしかない貴重なものなのだそうです。
小さなお寺ですが、知恩院法隆寺というなじみのお寺の名前が突然出てきて、これまでたくさんお寺を参拝してきたことをうれしく感じることができました。
積み重ねてきた知識がいろんなところでつながる喜び、ちょっとした快感です☆

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十楽寺

最後に櫟野寺から十楽寺に向かう途中に紅葉がキレイそうな大原ダム貯水池に立ち寄りました。
ん~、いい風景♪

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大原貯水池の紅葉と斜陽
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大原貯水池

夜勤明けというのに不思議と疲れはなく、日没前まで走り回ってしまいました。
夕焼けもキレイだったんですが、何も想定してなかったのでスルー。
大原貯水池からすぐ近くに第二名神甲賀土山ICがあるのでささっと乗っかって帰路につきました。
今後琵琶湖畔あたりで夕焼けが撮れたらいいんですが、とりあえず今後の課題ということで。
そんなこと考えたら、滋賀でいい夜景も撮れないかな~というところまでよくばってしまうのりりんなのでありました(^^;)