訃報「スター・トレック」のスポック、レナード・ニモイさん死去
http://www.cinematoday.jp/page/N0071139
日記のタイトルは、「スタートレック4/故郷への長い道」のクライマックスの際のレナード・ニモイ扮するMr.スポックのセリフ。
地球人とは異質の文化を持つバルカン星人。
その本質は「理性」と「論理」。
Mr.スポックはそんなバルカン星人と地球人のハーフ。
カーク艦長やDr.マッコイがきわめて感情的な人間らしい人物であったその対比として物語の中でひときわ異彩を放つ存在。
完全なバルカン星人ではないからこそ完璧な理性と論理を求めて時に悩み、あがく姿は「誰よりも人間的」でした。
Mr.スポックはボクにとって単なるSFの登場人物ではない、特別な存在でした。
幼少時のボクはとても感情的で、友達にからかわれてすぐ泣いたり、逆にすぐにカーっとなって暴力を振るうような子供でした。
図体ばかりデカいのにすぐに冷静さを失って醜態をさらす、そんな自分がイヤでイヤでしかたなかったのです。
そんなボクに理性と論理、冷静さというものを教えてくれたのがMr.スポックであったといっても過言ではありません。
(正確にはスポックのマネをして禅問答のようなことをふっかける兄なんでしょうがw)
今でも油断するとついつい感情的になってしまうボクに冷静な思考、論理的な会話を心がけるように問いかける存在、それがボクの中のMr.スポックです。
私にとってMr.スポックは、空想の世界の中にいるもうひとりの父であり、兄でした。
彼の訃報をきいて、驚きを禁じえませんでしたが、妙に悲しみを感じませんでした。
それよりも新たなる未知への旅に出られた彼にこう問いかけてみたいのです。
「How do you feel?」
きっとこう答えてくれる、そんな気がします。
「I feel fine.」
そしてこう付け加えてくれることでしょう。
「あなたに長寿と繁栄を!」
謹んでご冥福をお祈りいたします。