のりりんの京都日和

京都府在住ののりりんの徒然ブログ

紀州国宝巡り・その1

先月末から5日まで、6連勤を自分で作ってしまってお疲れモード(^^;)
…だったんですが、連勤後の休日の天気予報がくもりから晴れにかわってテンションアップ☆
これはかねてから計画してた和歌山散策に行くしかない!

和歌山というと、和歌山市方面の和歌山城紀三井寺
白浜、紀伊田辺から熊野三山
そして西国三十三所粉河
この辺りには行ったことがありますが、高野山方面には行ったことがありませんでした。
まだ行ったことのない高野山和歌山県の国宝建造物が2つあるとのことで、これはいい機会だから行ってみようと思い立ちました。
和歌山県のほかの国宝建造物は?
高野山とはまるで違う方向の海南市にあるらしい。
でも、海がみたいから高野山から一気に移動して、この際だから和歌山の国宝建造物を網羅しちゃおう☆

そんな計画で出発した紀州国宝巡り。
クルマで第二京阪近畿道~阪和道と乗り継いだらウチから和歌山まで案外早く行くことができます。
だいたい2時間くらいかな?
…が、高野山は阪和道に乗る前の大阪・岸和田あたりから地道。
前の大阪散策の続きのようなルートですね(^^;)
くねくね山道を高野山へ。

…ん?
道すがら、「世界文化遺産の神社」という看板を発見。
なになに、丹生都比売神
よ、読めん…(^^;)
実はこの神社が紀伊国一之宮で「にうつひめ」神社と読むのだそうです。
紀伊山地の霊場と参詣道」として、高野山、熊野、吉野地域とともに世界遺産に登録されているそうです。
こんな神社がこんなところにあったなんて知らんかった(^^;)
なので、ちょっと寄り道♪
朱塗りの太鼓橋(輪橋というそうです)が先日参拝した住吉大社に似た感じですね☆
その奥に朱塗りの二の鳥居、さらにこれまた朱塗りの楼門が立派です。
本殿は4つ、丹生都比売大神高野御子大神大食都比売大神市杵島比売大神の四柱を祀っています。
この4つの本殿は残念ながら通常は脇から垣間見ることしかできません(^^;)
丹生都比売大神は天照大神の妹神さまで、高野御子大神は丹生都比売の息子です。
高野御子は弘法大師の前に狩人の姿で現れ、そのお使いである黒と白の犬が高野山に導いたとのこと。
高野山を参詣するならスルーしちゃいけない神社だったんですね☆
寄り道は三文の得w。

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丹生都比売神社・輪橋
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丹生都比売神社・4つの本殿

さて、高野山へのルートに戻ってさらにくねくね山道をひた走って金剛峯寺に到着。
入り口に大門という大きな門があります。
そこから先の町全体がお寺のような雰囲気で、中心の壇上伽藍宗務所のある主殿のほか塔頭寺院がたくさん立ち並んでいます。
「一山境内地」といわれ高野山全域が寺の境内地となっている、日本では他に例を見ない宗教都市といわれるゆえんですね☆
1日で全部みてまわることなんてできやしないので、まずは壇上伽藍から。
高野山真言密教道場としての中心的な場所。
中門から金堂、巨大な西塔、大師堂は京都の東寺の大師堂(国宝)と似た感じの建物ですね。
そして真新しい色彩の根本大塔
根本大塔は内部を参拝できるようなので入ってみると、金ぴかの大日如来を中心とした仏像群。
それを取り囲むように立っている柱にも仏さまが描かれています。
こりゃ立体曼荼羅だ☆
東寺の講堂も内部が立体曼荼羅になっていて仏像がひしめいていますが、それと同じ意味合いなんですね☆
違うのは極彩色の塔内。
根本大塔は887年に西塔とともに日本最初の多宝塔として建立されましたが何度も焼失し、現在の塔は1937(昭和12)年に再建されたものなんだそうです。
根本大塔から一段下がったところに国宝の不動堂がありました☆
ほかのお堂と比較して地味な印象ですがw、高野山の建物の中で2番目に古く、いま建っているのは14世紀のものだそうです。

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壇上伽藍・根本大塔
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壇上伽藍・不動堂(国宝)

では一番は?…という疑問を残したまま、総本山金剛峯寺へ。
金剛峯寺」の名は元来は高野山全体を指すものでしたが、明治期以降は高野山真言宗の管長が住むこの総本山寺院のことを「金剛峯寺」と称しているとのこと。
豊臣秀吉ゆかりの寺院を整備して建てられたものだそうで、比較的新しい建物ですね。
日本最大の石庭といわれる蟠龍庭、白砂と豪快な列石がみごと☆

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総本山金剛峯寺
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蟠龍庭

で、高野山で最も古い建物というのが別格本山の塔頭金剛三昧院多宝塔で、これも国宝に指定されています。
北条政子が夫の源頼朝の菩提を弔うために創建したとのことで、国宝の多宝塔は現存する多宝塔の中では石山寺のものに次いで2番目に古いものだそうです。
ここも2番目か(^^;)
彩色の剥がれ具合が古さを感じさせてくれる、いい雰囲気の多宝塔ですね☆
ひと通り参拝してふとみやると、境内のもみじがほんのり色づき始めています。
さすが山の上、ひと足早い秋の香りが漂う境内です。

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金剛三昧院・多宝塔
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ほんのり秋色

壇上伽藍とともに真言密教道場のもうひとつの中核をなす奥之院にも行きたかったんですが、金剛三昧院の参拝を終えたのがちょうど正午ごろ。
ここまでちょっと時間がかかりすぎた(^^;)
今回は国宝建造物を拝観するのが目的なので、奥之院に行くのは断念。
入り口の大門を改めてみたあと次の目的地に向かったのでありました。

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大門

つづく。